新しく滞在先となったホテルではホテルの受付の人や
そこのお客さん?から、満面の笑顔で歓迎を受ける。

古く、とってもレトロな雰囲気ながら、フレンドリーな人たちに
囲まれ、疲れてきていた気持ちや身体も少しだけ楽になる。


色々と説明を受け、使えるキッチンがお世辞とも使えるような
(電子レンジとヒーターのようなものが一つあるだけ)感じでは
無かったけれど部屋に冷蔵庫も完備しているというので、
これも旅の醍醐味…と心をなだめて部屋に荷物を運び入れる。

時間もすっかり正午を過ぎ、今日は近所のスーパーを見つけ
食事を買い、ゆっくりと部屋で過ごす事にした。
ベッドも3つあるけれど、とっても簡素でシーツやブランケットも、
凄くレトロな感じで少し怖じけつく、なんとか自分たち持参の
シーツをその上に敷き、寝床を整え落ち着く。

窓からは、かすかな光、そして隣の建物(アパートらしい)に
住んでいる人の部屋がすぐ近くに見え、ぼんやりと
覗き見する訳でも無いのだけれど、その知らない誰かの留守中の
部屋を見つめる。
グレーの猫が1匹、窓辺で寝ている。
外はずいぶんと冷えるけれどヒーター上の窓辺は
一番あたたかい場所で気持ちがよいのだろう。

荷解きもほどほども部屋の古い扉を閉め、壊れてしまいそうな鍵に鍵をかけ、
そして重い重厚な建物のドアを開け、年代物のエレベーターに
ガタンゴトンと乗ると、何だかとても懐かしい気分がこみ上げてきた。

こんな雰囲気、ずいぶん忘れていたけれど、ずっと前には…
長い間、こんなところで時間を過ごしたり、出入りしていたことが
日常だった。ような気がする。

自分はとってもある意味、ヤワ?で贅沢になったものね…なんて
心の中でつぶやきながら…、
だんだんとこれが日常とも思えるような気分にもなり、
でも日常に少しフィルターがかかったような
気分になるイメージの場所に私たちは居た。

ここでこれから過ごす数日、どんな日々になるのだろう。
と少し不安を持ちながら、そして期待しながら。


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