霧を見ると思い出す。

富士山へ登った時の事を。
結婚前に初めて登ったんだった。
つないだ手の先が真っ白で、彼の姿がまったく見えなかった。

だけど不安よりも彼と一緒なら登りきれるんじゃないかとワクワクしてた。

そんな気持ちを思い出す。

霧を見ると思い出す。

森で暮らしていた頃を。
朝靄の中、向かいに見える山々に低い雲がかかっている。

コーヒー片手に窓から見える、そんな景色が好きだった。

そして今。

朝起きてカーテンを開けると、まだ薄暗い外の景色は雨ではなくて、霧で真っ白。
窓をあけて、水蒸気の混じった冷たい空気を胸いっぱいに吸い込む。

こんなロンドンの景色も大好きです。


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