せっかく外へ出たのだからとまずはホテルの周辺を探索することにする。
来た時は例の彼の必要以上に揺れる車とおしゃべりのせいで
窓の外を観察する余裕が無かったのだ。

どの辺りに連れてこられたのかも、あいまいだよね?と
期待と不安が入り交じってるであろうお互いの顔をうかがいあう。

私は2人に”ヘルシンキは醜い街じゃないよ、きっと楽しくなるよ。
船を下りてから出会った人たちも、
みんなとても愛想が良くて親切だったし…”とつぶやくが
もしかしたら、私自身が一番、例の彼が言った言葉にも
宿泊先が変更になってしっまった事にも落胆し、
動揺していたので、そうつぶやいたのかも。

そんな気持ちを隠す為にも私はかるーくスキップをして歩道を歩いてみせる。
マホ氏も息子も素直に私につづきスキップをしてみせてくれる。

あまり繁盛してなさそうだけどちょっとしたサラダのパックや
必要最低限の品物が揃っているスーパーを見つけたが
食べたいものは無く飲み物だけを買う。
レジのおねえさんは、”こんにちは”とにっこり愛想が良い。

古くて雰囲気はあるが何の為の建物なのか分からないような建物ばかりが続き、
あとは外から覗いても、暗くて中の様子が分からないバーやレストランが数件。
そして椅子やテーブルがおもちゃみたいできっとテーブルの上の花は
造花であろう、チャイニーズレストラン1件。
それらだけを確認して満足した私たちはスーパーでの食事は
やめてマーケットがある港へ向かう事にした。
お腹も随分とへっていた。

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